
「子どもの中学受験、サポートしたいけど仕事も…」



「在宅ワークなら両立が叶うのかな?」
近年、働き方の多様化で在宅ワークを選択する方が増える一方、子どもの中学受験も早期化・過熱化していると言われています。
我が子の大きな挑戦である中学受験を全力でサポートしたい、でも自分の仕事も大切。
そんな思いを抱えながら、在宅ワークと中学受験サポートの両立に悩む保護者の方も多いのではないでしょうか。
何を隠そう、私自身もまさに長子が中学受験の受験生で、その期間を在宅ワーカーとして過ごすことを選択しました。
「家にいられるから対応できるでしょ?」なんて言われることもありましたが、現実は甘くなく、試行錯誤の連続です。
この記事では、そんな私の実体験も交えながら、在宅ワークと中学受験サポートの両立のリアルを具体的なメリット・デメリット、そして親子で笑顔でこの期間を乗り越えるための秘訣をコラム形式でお伝えします。
少しでも、今まさに奮闘している方、これからこの道に進む方のヒントになれば幸いです。
在宅ワークと中学受験サポート 本当に両立できる?
結論から言うと、在宅ワークと中学受験サポートの両立は、工夫次第で「可能」だと思います。
しかし、決して簡単な道のりではありません。
まずは、在宅ワークだからこそのメリットと、目を背けられないデメリットや課題を整理してみましょう。
在宅ワークだからこそのメリット
- 子どもの学習状況を把握しやすい
- 常に子どもの気配を感じられるため、勉強の進捗や集中度合い、表情の変化などに気づきやすいです。
- 「今はこの科目が苦労していそうだな」「集中力が切れてきたかな」「行き詰まっていそうだな」といった、細かな変化を察知し、声かけや休憩のタイミングを計りやすくなります。
- 常に子どもの気配を感じられるため、勉強の進捗や集中度合い、表情の変化などに気づきやすいです。
- 送り迎えや食事のサポートがスムーズ
- 塾の送り迎えや、軽食・お弁当の準備など、時間的にタイトになりがちなサポートも、通勤時間がない分、比較的対応しやすくなります。
- 特に体調を崩しやすい時期など、すぐにケアしてあげられる安心感は親子共に非常に大きいです。
- 塾の送り迎えや、軽食・お弁当の準備など、時間的にタイトになりがちなサポートも、通勤時間がない分、比較的対応しやすくなります。
- 学習計画の柔軟な調整が可能
- 子どもの体調や学校行事、塾の予定変更などに合わせて、仕事のスケジュールを調整しやすいのは大きなメリットです。
- 子どもの体調や学校行事、塾の予定変更などに合わせて、仕事のスケジュールを調整しやすいのは大きなメリットです。
- スキマ時間を有効活用できる
- 通勤時間がない分、その時間や休憩時間を家事や子どものサポートに充てられます。
無視できないデメリットと課題
- 仕事と家庭の境界線が曖昧になりやすい
- 自宅が職場であるがゆえに、仕事モードと母親モードの切り替えが難しく、常に緊張感が抜けなかったり、逆に仕事に集中できなかったりすることがあります。
- 自宅が職場であるがゆえに、仕事モードと母親モードの切り替えが難しく、常に緊張感が抜けなかったり、逆に仕事に集中できなかったりすることがあります。
- 子どもの勉強への過干渉リスク
- 常に子どもの様子が見えるため、つい口や手を出したくなり、過干渉になってしまう可能性があります。
- 子どもの自主性を尊重し、適切な距離感を保つ意識が重要です。
- 常に子どもの様子が見えるため、つい口や手を出したくなり、過干渉になってしまう可能性があります。
- 親自身の精神的・時間的負担増
- 仕事、家事、育児、そして中学受験サポートと、タスクが山積みになり、精神的にも時間的にも追い詰められやすくなります。
- 「自分が頑張らなきゃ」と一人で抱え込みすぎないことが大切です。
- 仕事、家事、育児、そして中学受験サポートと、タスクが山積みになり、精神的にも時間的にも追い詰められやすくなります。
- 仕事への集中が途切れやすい
- 子どもの質問や呼びかけ、生活音などで仕事の集中が途切れてしまうことがあります。
- 特に締め切りが迫っている時などは、大きなストレスに感じることもあります。
- 子どもの質問や呼びかけ、生活音などで仕事の集中が途切れてしまうことがあります。
【体験談】在宅ワーカーママの中学受験サポート奮闘記
我が家の場合のタイムスケジュール例
(小学6年受験生・平日)
平日のタイムスケジュールです。
日によって変動はありますが、大まかにはこのような流れです。
- 5:00 起床:自分の時間、副業、朝食準備
- 6:30 子ども起床・朝食
- 7:50 子ども登校
- 8:30 保育園送り
- 9:00 仕事開始
- 12:00 昼食準備・昼食:簡単に済ませられるもの中心→手早く済ませ、家事
- 13:00 仕事再開
- 15:00 子ども帰宅
- 16:30 仕事就業、塾の準備・軽食だし
- 17:00 塾へ送り出し、スーパーなど買い出し
- 17:30 保育園お迎え
- 18:00 末子お風呂、食事、洗濯
- 19:00~21:00 塾お迎え、夕食用意、家事、翌日の準備
- 21:30 子ども帰宅・入浴
- 22:00 子どもたちと就寝
ポイントとして意識していたこと
- 集中して仕事を進める
タスク管理を徹底し、限られた時間のなかでもミスが起こらないよう集中して取り組みます。 - スキマ時間の徹底活用
塾の送り迎えの合間、夕食準備の合間など、5分でも10分でもできること(塾関連や受験情報チェック・家族に必要な情報リサーチ、blog執筆など)をしていました。 - 「ながら作業」は極力避ける
仕事中は仕事に、サポート中はサポートに集中するよう心がけました。
目まぐるしい毎日を乗り越えていくためには、小さなシングルタスクをこなしていく方が、結果的に抜け漏れ防止につながると思います。
やることが多すぎるので、小さなことでもすぐにスマフォにメモしています。
工夫したこと・役立ったこと
- 子どもとのコミュニケーションを密にとる
- 勉強の進捗だけでなく、学校での出来事や友達関係など、何気ない会話の時間を大切にしました。
- 頑張りを具体的に褒めること、結果だけでなくプロセスを認めることを意識しました。
- 勉強の進捗だけでなく、学校での出来事や友達関係など、何気ない会話の時間を大切にしました。
- 情報収集と塾との連携強化
- 塾の保護者会や面談には夫婦どちらかが積極的に参加し、先生との情報交換を密に行いました。
- オンライン説明会や資料請求、イベントなどを活用し、効率的に情報を集めました。
- 塾の保護者会や面談には夫婦どちらかが積極的に参加し、先生との情報交換を密に行いました。
- 意識的な息抜きの時間確保
- 週末には親子で好きなことをする時間やお出かけの時間を作ったり、短時間でもウォーキングの時間を確保したりしました。
- 「意識しないと休めない」くらい追い込まれる日々なので、計画的に休息を取りました。
- 週末には親子で好きなことをする時間やお出かけの時間を作ったり、短時間でもウォーキングの時間を確保したりしました。
正直きついこと・失敗談
- 慢性的な睡眠不足と疲労感
- 在宅ワークで運動不足になり、寝つきが悪くなったり熟睡できずに疲れが取れず、日中の集中力低下にも繋がりました。
- 在宅ワークで運動不足になり、寝つきが悪くなったり熟睡できずに疲れが取れず、日中の集中力低下にも繋がりました。
- 自分の時間がほぼ皆無に
- 自分のために使える時間はほぼなく、精神的な余裕がなくなることもあります。
- 自分のために使える時間はほぼなく、精神的な余裕がなくなることもあります。
- 子どもの反抗期や成績不振との向き合い
- 思春期に差し掛かる子どもの不安定な気持ちや、思うように成績が伸びない時期は、親としても精神的に辛いです。在宅でずっと顔を合わせている分、衝突も増えました。
- 思春期に差し掛かる子どもの不安定な気持ちや、思うように成績が伸びない時期は、親としても精神的に辛いです。在宅でずっと顔を合わせている分、衝突も増えました。
- 仕事の納期と子どもの予定の板挟み
- 「今週中にこの仕事を終わらせたいのに、子どもの体調が…」「塾の特別講座と重要な会議が重なった!」など、調整に苦労する場面がもあります。
中学受験と在宅ワークを乗り切るための5つの秘訣
これらの経験を踏まえ、中学受験と在宅ワークを少しでも心穏やかに乗り切るために、私が大切だと感じた5つの秘訣をお伝えします。
① 完璧を目指さない!「まあいっか」の精神を持つ
- 優先順位を明確にする
- 「今日は子どものメンタルケアを優先」「今週は仕事のこのタスクを最優先」など、状況に応じて優先順位をつけましょう。
- 「今日は子どものメンタルケアを優先」「今週は仕事のこのタスクを最優先」など、状況に応じて優先順位をつけましょう。
- 大変な時期は手抜きもOKと割り切る
- 食事は惣菜や冷凍食品にして良い。
- 掃除が行き届かなくてもいい。
- 「まあいっか」と許せる心を持つことが、ストレスを抱え込まず長く走り続けるコツです。
- 食事は惣菜や冷凍食品にして良い。
② 家族の協力体制を築く
- 配偶者との情報共有と役割分担
- 受験に関する情報や子どもの様子を話すコミュニケーションを多くとり、送迎や勉強のフォロー・家事などを、「一緒に乗り越えるために」共有しましょう。
- 「言わなくても分かってくれるはず」は禁物です。子供にも配偶者にも言葉にして伝えることが大切です。
- 受験に関する情報や子どもの様子を話すコミュニケーションを多くとり、送迎や勉強のフォロー・家事などを、「一緒に乗り越えるために」共有しましょう。
- 子ども自身にもできることは任せる
- 自分の部屋の片付け、塾の準備、簡単な家事の手伝いなど、年齢に応じてできることは子ども自身に任せることで、親の負担軽減だけでなく、子どもの自立心も育ちます。
- 自分の部屋の片付け、塾の準備、簡単な家事の手伝いなど、年齢に応じてできることは子ども自身に任せることで、親の負担軽減だけでなく、子どもの自立心も育ちます。
③ 計画的な時間管理と柔軟な対応力を持つ
- 週単位・月単位での大まかな計画を立てる
- 仕事の繁忙期や塾の模試、学校行事などを考慮し、先を見越した計画を立てておくと、精神的な余裕が生まれます。
- 仕事の繁忙期や塾の模試、学校行事などを考慮し、先を見越した計画を立てておくと、精神的な余裕が生まれます。
- 日々のタスクリストと細かな時間調整
- その日の「やることリスト」を作成し、子どもの状況や仕事の進捗に合わせて柔軟に時間を調整しましょう。
- その日の「やることリスト」を作成し、子どもの状況や仕事の進捗に合わせて柔軟に時間を調整しましょう。
- 不測の事態へのバッファを持つ
- 子どもの急な体調不良や仕事のトラブルなど、予期せぬ事態はつきものです。スケジュールに少し余裕を持たせておくことが大切です。
④ 親自身の心身の健康を最優先に考える
- 意識的に休息時間を確保する
- 短時間でも良いので、好きな音楽を聴く、お茶を飲む、散歩するなど、リフレッシュできる時間を意識的に作りましょう。
- 短時間でも良いので、好きな音楽を聴く、お茶を飲む、散歩するなど、リフレッシュできる時間を意識的に作りましょう。
- 睡眠時間を確保する努力をする
- 言うは易しですが、可能な限り睡眠時間を確保できるよう、寝る前のスマホ時間を減らすなど工夫しましょう。
- 言うは易しですが、可能な限り睡眠時間を確保できるよう、寝る前のスマホ時間を減らすなど工夫しましょう。
- 悩みを一人で抱え込まない
- 配偶者や友人、SNSなどで同じ境遇の人と悩みを共有するだけでも気持ちが楽になります。
必要であれば専門家のカウンセリングなども検討しましょう。
- 配偶者や友人、SNSなどで同じ境遇の人と悩みを共有するだけでも気持ちが楽になります。
⑤ 仕事仲間やクライアントとの良好な関係を維持する
- 可能な範囲で状況を伝えておく
- 子どもの受験期であることを事前に伝えておくことで、理解や協力を得やすくなる場合があります。ただし、伝える相手や内容は慎重に判断しましょう
- 子どもの受験期であることを事前に伝えておくことで、理解や協力を得やすくなる場合があります。ただし、伝える相手や内容は慎重に判断しましょう
- 納期の調整や業務量のコントロールを早めに相談する
- 調整が必要な場合は早めに相談することで、トラブルを未然に防げます。
- 調整が必要な場合は早めに相談することで、トラブルを未然に防げます。
- 質の高い成果物を維持する努力をする
- 大変な時期ではありますが、仕事の質を維持することで、信頼関係を保つことができます。
中学受験期の在宅ワーク、ここが注意点!
- 仕事への集中力維持の工夫
- 作業スペースを確保する、ノイズキャンセリングイヤホンを活用する、ポモドーロテクニックを導入し使用し集中と休憩を繰り返すなど、集中環境を作る工夫が必要です。
- 作業スペースを確保する、ノイズキャンセリングイヤホンを活用する、ポモドーロテクニックを導入し使用し集中と休憩を繰り返すなど、集中環境を作る工夫が必要です。
- 子どものメンタルケアと適切な距離感のバランス
- プレッシャーを感じやすく、反抗期や思春期と重なる受験期の子どもの心のケアは重要ですが、常に監視するような状態は避け、子どもが安心して勉強に取り組める適度な距離感を保ちましょう。
- プレッシャーを感じやすく、反抗期や思春期と重なる受験期の子どもの心のケアは重要ですが、常に監視するような状態は避け、子どもが安心して勉強に取り組める適度な距離感を保ちましょう。
- 情報過多に陥らないための情報整理術
- インターネット上には様々な情報が溢れています。
必要な情報を見極め、振り回されないように注意しましょう。信頼している塾の先生からの情報を軸にするのがおすすめです。
- インターネット上には様々な情報が溢れています。
- 金銭的な負担への事前の備え
- 塾代、教材費、模試代、受験料、入学金など、中学受験には多額の費用がかかります。
在宅ワークで収入が不安定な場合は特に、事前の資金計画が重要です。
- 塾代、教材費、模試代、受験料、入学金など、中学受験には多額の費用がかかります。
まとめ
大変だけど、在宅ワークだからできるサポートがある!親子で笑顔のゴールを目指そう
中学受験と在宅ワークの両立は、決して簡単な道のりではありません。時間的にも精神的にも、そして体力的にもハードな日々が続くでしょう。
しかし、在宅ワークだからこそできる柔軟なサポートがあり、子どもの一番近くで成長を見守れるという大きなメリットもあります。大切なのは、完璧を目指しすぎず、家族で協力し、そして何よりも親自身が心身の健康を保ちながら、子どもと伴走することです。
「あの時、大変だったけど親子で頑張ったね」と、数年後に笑顔で振り返れるように。
この記事が、今まさに中学受験と在宅ワークの両立に奮闘しているかたにとって、少しでもお役に立てれば心から嬉しく思います。
このコラムは、一個人の経験に基づいて執筆されたものであり、全てのご家庭に当てはまるものではありません。あくまで参考情報としてご活用ください。